プロフィール
- 所属
- 大学院 造形学研究科 デザイン学専攻
- 役職・職名
- 教授 デザイン学専攻長
- 最終学歴
- 名古屋大学大学院 文学研究科 博士後期課程 美学美術史学専攻 修了
- 学位
- 博士(文学)
- 研究キーワード
- 18世紀、フランス美術、アントワーヌ・ヴァトー、ピュグマリオン、雅宴画、絵の中の彫刻
- 所属学会
- 美術史学会、日仏美術学会、日本18世紀学会、国際18世紀学会
- 研究テーマ
- アントワーヌ・ヴァトーの雅宴画に描かれた彫刻とピュグマリオン神話に見る芸術受容の近代化
TEACHER
18世紀フランスを代表する画家、アントワーヌ・ヴァトー(1684-1721)について、大学の卒業論文、大学院での修士論文、博士論文のテーマに取り上げ、現在も研究対象としています。
ヴァトーが、フランス王立絵画彫刻アカデミーに入会作品として提出した≪シテール島への巡礼≫(図1,2)を契機に、雅宴画という新しいジャンルが誕生します。そこでは、優雅な紳士淑女が庭園等に集い、音楽や舞踏、散歩や会話、恋愛に興じる様子が描かれています(下記の関連サイトの「artscape」にも、この作品についての記事がありますのでご覧ください)。
ヴァトーの雅宴画には、愛と美の女神ウェヌス(ヴィーナス)、クピド(キューピッド)、ニンフ等の庭園彫刻がたびたび登場し、生きているかのような印象を与える場合もあります。絵の中に彫像がなぜ描かれたのか、どのように生成されたのか、人々はどのように鑑賞していたのか、これらの問題を当時の文献や画像の資料をもとに探求しています。
図1 アントワーヌ・ヴァトー≪シテール島への巡礼≫1717年 ルーヴル美術館所蔵(2024年5月杉山奈生子撮影)
図2 アントワーヌ・ヴァトー≪シテール島への巡礼≫に描かれたウェヌス(ヴィーナス)の彫刻(2024年5月杉山奈生子撮影)